【北海道自転車旅行】10日目 帯広⇒広尾 その1(帯広→愛国)

10日目【2016年8月24日(水)】 帯広⇒広尾 約89.6km


 
(1) 帯広→愛国

  国立研究開発法人土木研究所・寒地土木研究所が提供する、「北の道ナビ」というサイトがある。
 サイトの中には「距離と時間検索」という項目があり、出発地と目的地、必要に応じて経由地を入力すると、当該区間の距離と所要時間(車を利用した場合)、通過する峠や道の駅、さらにはビューポイントまで表示されるというスグレモノで、スマートフォンからでも閲覧できることから、今回の旅の途中、目的地までの距離を確認するためにしばしばお世話になった。例えば、今日走る帯広~広尾間であれば、出発地を「帯広市」、目的地を「広尾町」と入力すれば、距離が83kmであることと、途中に中札内、忠類、大樹の3ヶ所に道の駅があることが分かる。
 そして、距離と時間検索の結果表示画面には「通行止め情報」へのリンクも貼られており、国道・道道であれば北海道開発局の道路情報のページへと飛ぶことができる。
 通行止め情報のページを開くと、立て続けに襲来した3個の台風の影響で、至るところに通行止めのマークが付いていた。ただ、通行止めになっている箇所は山間部が多い。さすがに私がこれから走ろうとしている区間は大丈夫だろう、と思いながら今日以降走る予定のルートを辿っていくと……

 明後日、つまり最終日に走る予定の国道235号線に、何と「通行止め」の表示が出ているではないか。
 通行止めになっているのは、日高町の門別~厚賀間、約14.6km。災害による通行止めで、解除予定時刻は「未定」となっていた。

 そういえばこの付近は、昨日やってきた台風9号がまさに上陸した地点だった。あれだけの被害をもたらした台風なだけに、確かに何が起こっていてもおかしくはない。
 しかし、私にとっては困る。この場所を通行できないとなると、最終日、新冠から苫小牧に抜けることができない。サイトには一応、迂回路として「国道237号~道道80号~道道351号~道道1026号~道道208号」というコースが記されていたが、地図で確認してみると、随分と山の中の道である。果たして自転車で走れるような道なのかどうか、正直、自信はなかった。
 しかし、だからと言って出発しないわけにはいかない。何とか私が通過する時までに復旧してほしいと祈りながら、半ば「見切り発車」状態で広尾に向けて出発する。通行止め情報のメール配信サービスにも登録しておいたので状況が変化すればメールが送られてくるはずだが、前途多難である。

          ◆

08:53 帯広駅(出発)


 帯広から広尾までは約83km。6時間もあれば着いてしまう距離なので、今日はのんびりモードである。色々と寄り道をしたとしても、日が暮れるまでには広尾にたどり着けるだろう。
 今日も爽やかな青空である。ただ、明日以降は再び天気が崩れるらしい。予報によれば明日は曇り、そして最終日の明後日は残念ながら雨の予報が出ていた。

09:10 帯広西二条南郵便局


 官公庁や商業施設が集まる北口側と異なり、南口側には普通の住宅地が広がる。時間に余裕があるので、市内の郵便局を回りつつ、広尾方面へと進む。

09:21 帯広西七条簡易郵便局


09:28 国道236号線


 国道に入り、一路広尾を目指す。

09:44 「とかち帯広空港19km 中札内22km 広尾77km」


 この辺りまで来ると、住宅地が途切れてくる。

10:01 川西郵便局


10:04 「愛国駅 1km」


 旧広尾線の愛国駅が近い。「愛国から幸福ゆき」の切符を模した看板が立つ。

10:06 南帯橋


 札内川を渡る。昨日までの大雨の影響で川が増水し、濁流と化している。


▲濁流と化した札内川


▲札内川を渡ると愛国地区に入る。

 このまま国道を進まず、脇道に入って旧愛国駅方面に向かう。

10:14 愛国簡易郵便局


 旧愛国駅近くにある郵便局。ハート柄の描かれたスタンプが押される。

10:16 旧愛国駅


 現在は交通記念館として整備され、駅構内が当時のまま保存されているほか、線路上には9600形蒸気機関車19671号機も静態保存されている。


▲ホーム側から見た駅舎


▲構内に静態保存されている蒸気機関車

 吹きさらしながら美しく保たれており、丁寧に手入れされていることを窺わせる。


▲駅名標(たぶんレプリカ)

 駅舎内も広尾線ゆかりの品や写真が展示されている。


▲駅舎内よりホーム方面を望む




▲広尾線ゆかりの品


▲写真や切符、閉塞機の展示

 愛国駅が全国的に知られるようになったのは、1973年、NHKの紀行番組において紹介されたことがきっかけだったという。これをきっかけに、二駅隣りの幸福駅と合わせて「愛国から幸福行き」の乗車券が爆発的ブームとなり、翌年(1974年)には「愛の国から幸福へ」(歌唱:芹洋子)も発表された。以来、ローカル線の小駅に観光客がどっと押し寄せるようになったという。今日も続く「縁起もの切符」の、文字通り先駆けであった。ただし、こうしたブームも広尾線の経営改善には結びつかず、広尾線は国鉄再建法に基づき第2次特定地方交通線に指定され、1987年2月1日限りで廃止されている。
 そのような経緯があるからだろう。旧広尾線の遺構はここ愛国駅と幸福駅に限らず、よく保存されているケースが多い。私は広尾線が現役だった時代のことなど知る由もないが、こうして過去の姿に思いを馳せることができるのは嬉しい。


▲旧愛国駅より「駅前通り」を望む。土産物屋が今でも営業している。


▲切符を模した記念碑。左は「恋人の聖地」登録記念碑。


▲駅前から延びる道道も「愛国停車場線」の名が残る

 さて、愛国駅探訪はこの辺にして、幸福駅に向かおう。観光地的にはどちらかと言うと、幸福駅の方がメインである。
 
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)