【東北自転車旅行】1日目 池袋⇒沼田 その2

(2) 前橋⇒沼田

14:30 前橋から渋川に向かって


 前橋の市街地を抜けると、沿道の風景が次第に鄙びたものになってくる。山の嵐気が近づいてくる。国道の左手に見えるのは榛名山か。その異様な山容に、思わず身震いがする。
 ただ、ここまで来ても、道はまだ比較的平坦である。


榛名山(だと思う)

14:40 坂東橋
 ここで国道17号線は利根川を渡り、ここからは利根川の左岸(西側)を進む。


坂東橋の手前。「東京から127km」を示すキロポスト(距離標)が立つ。


坂東橋。新潟方面の車線に歩道が付いている。


橋の上から眺めた利根川。今朝までの雨の影響で、かなり増水している。

15:00 渋川市街

 国道は渋川市の中心部には入り込まず、市街地の外れを通り抜けてしまう。「沼田23km 南魚沼99km 新潟213km」と距離表示が出ている。どうにか17時頃には沼田駅にたどり着けそうだ。

 ここから少し走って上越線のガード下をくぐると、旧道とバイパスが分岐する地点に出る。日頃「旧道の方が沿道風景に風情があっていい」などと言っている私も、ここはあえて、バイパスを進むことにする。
 渋川を過ぎると、東京からずっと平坦だった道が、一転して上り坂の連続になる。力いっぱいペダルを踏みしめても、なかなか前に進まない。一気に疲労が蓄積してくる。

15:15 道の駅こもち(渋川市(旧子持村))
 疲れてきたので、バイパス沿いにある「道の駅こもち」で休憩を取ることにした。大型連休の真っ最中とあって大変に賑わっており、駐車場は車がぎっしり。休憩スペースは人でいっぱいだ。アイスクリームを頬張る人も目立つ。私は節約のため、使用済みペットボトルに水道の水を詰めて我慢する。
 結局、この道の駅では20分近く休憩を取り、15時30分頃に出発する。


 上り勾配の道とはいえ、バイパス道の風景はまだ開放的だ。とはいえ眼前に、次第に山が迫ってくる。この山を越えなければいけないのかと思うと、さすがに緊張感が高まってくる。
 そして、旧道に合流すると途端に沿道風景は一変する。国道17号線は幅が狭くなり、、赤城山と子持山に挟まれた峡谷をうねるように進む道となった。

 アップダウンの連続する狭い道を、必死の思いで漕ぎ進める。下り坂はさすがにスピードが出せるが、すぐに再び上り坂になる。しかも、こんな山の中の道なのに交通量は非常に多く、気の休まる暇がない。車の切れ目を狙って自転車を止め、しばらく休み、そしてまた車の切れ目を狙って再度出発・・・・・・ということを繰り返す。それでも少し上り坂を進むと、あっという間に疲れが溜まってくる。ペットボトルに汲んだ水が、どんどん消えていく。

16:00 蒸気機関車の汽笛

 どれだけ進んだかもわからない山道の中で、何度目かの休憩を取っていたときだった。突然どこからともなく、「ポーッ」という蒸気機関車の汽笛が聞こえてくるではないか。驚いて辺りを見渡すと、国道のはるか下、谷底のようなところに(いや、実際に谷底なのだが)線路が見えるではないか。慌ててカメラを向けると、少しして、蒸気機関車に牽かれた列車がゆっくりと通り過ぎていった。行楽シーズンに上越線で運行されている、D51牽引の「SL水上号」だろう。時刻を調べたわけでもないのに蒸気機関車に出会えるとは、運が良かった。

16:15 東京から142km

 行けども行けども山の中である。が、「沼田市 岩本町」という地名を見て、少し安心する。上越線の岩本駅までもう少しのはずだ。岩本駅まで来れば、次は沼田駅だ。

16:25 上越線と並走

 利根川沿いに形成されたわずかばかりの平地を、上越線と並走しながら進む。まだ山の中とはいえ、ここまで来ると、ようやく勾配も緩やかになってくる。とはいえ、相変わらず交通量は非常に多い。運転に神経を使う区間だ。

16:30 岩本駅前

 山間の小駅だが、ようやくここまで来たという感じ。沼田まであと一息だ。

16:50 上越線の鉄橋

 この鉄橋下を抜けると、国道17号線から沼田駅に向かう道が分岐する交差点に出る。そこで右折して国道17号線と別れ、利根川に架かる橋を渡ると、今までの山ばかりだった風景が一変し、急に視界が開けてくる。ようやく沼田市街にたどり着いたのだ。
 とはいえ、沼田駅が利根川の谷底にあるのに対し、沼田市の中心街は崖の上に広がっている。沼田駅に向かう道の途中では沼田市中心部に向かう道が分岐していったが、これがとんでもない激坂で、とてもではないが自転車で上れそうな坂ではなかった。

17:00 沼田駅前

 ほぼ目標の時間通りに、何事もなく沼田駅に到着。嬉しいというよりもほっとした。

          ◆

 旅費節約のため、今日は駅前の駐輪場に自転車を置いて、一旦帰宅する。正直、片道3時間もかけて池袋まで帰るのはしんどいが、沼田は大きな都市ではないせいか宿泊施設の値段が高いのだ。

 駐輪場に自転車を置いているうちに、高崎方面行きの列車がやってきてしまった。17時02分発の普通列車高崎行きだ。けれど、このあと17時46分にも高崎行きの列車があり、もともとそちらを利用するつもりでいたので、ここは慌てずに一本列車を見送ることにする。
 自転車に鍵をかけ、荷物をまとめて駅舎に向かっているうちに、ポツポツと雨が降ってきた。駅の待合室で家から持ってきたおにぎりを頬張りながらふと外を見ると、雨はいつの間にか本降りになっているではないか。沼田駅に着くのがもう少し遅かったら、最後の最後で再び雨の中を走る羽目になっていたところだった。今日の私は幸運だった。


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