【東北自転車旅行】4日目 村上⇒酒田 その1

4日目【2012年5月7日(月)】 村上(瀬波温泉)⇒酒田 約110.1km



(1) 村上⇒府屋

 朝食の時間は7時30分からと聞いていたのに、いつもの習慣のせいか、6時前には目が覚めてしまう。仕方がないので、とりあえず今日の天気の確認でもしようと思い、普段は見ないテレビの電源を入れると、
 竜巻の映像が写っていた。
 昨日は茨城県や栃木県で同時多発的に竜巻が発生し、特につくば市の北条地区(かつて筑波鉄道の常陸北条駅があった辺りだろう)で大きな被害が出た、とニュースが報じていた。
 私はそんなことも知らず、のん気に温泉に浸かっていたのかと思う。

 朝食は、予想に反して定食形式だった。悲しいかな、私は普通の定食では全然量が足りないだけに、できればバイキング形式にしてほしいところだった。ご飯がおかわり自由だったのがせめてもの救いだったが、宿泊客数自体が少ないだけに、あまりがっつく気にはなれない(それでもご飯茶碗3杯ぶん、大盛りでおかわりしたのだが・・・・・・)。これでは、道中で空腹を覚えかねない。
 同じ空の下には竜巻で被災した人がいるというのに、私は情けないかな、自分の腹の心配ばかりしていたのだった。
 
          ◆

09:03 瀬波温泉(出発)


 宿の駐車場の片隅に止めてあった自転車を押して車道に出ようとしたところで、違和感を覚えた。そして、気付いた。
 後輪がパンクしている。

 ――これはもう、さっさと自転車屋に持っていけ、ってことだよね。

 今日はこれから、国道345号線、国道7号線を日本海に沿って北上し、山形県の酒田市まで向かう予定である。村上の市街地には立ち寄らず、瀬波温泉を出たら、そのまま日本海を北上する国道に入るつもりだった。
 が、私は急遽予定を変更し、村上の市街地に向かうことにした。一昨日からずっとチェーンの状態もおかしかったことだし、チェーンの修理とパンクの修理とを一緒に頼んでしまおう、と思ったのだ。
 とりあえず、持参のポンプで空気だけ入れて応急処置とし、私は村上市街に向かって自転車を走らせた。万一に備えて大型のポンプを持参していて、本当に助かった。正直、邪魔くさいと思うことも多いポンプだけれど、持っていれば、やはりどこかで役に立つ。
 上り坂に差しかかり、力を入れてペダルを踏むと、やはりガチガチと空転する感触。本当に、町中のどこにでもあるような大したことのない上り坂なのに。チェーンの噛み合わせが悪いのだろうか。とにかく、一刻も早く自転車屋に持って行きたい、持って行ってしまいたい気持ちでいっぱいだった。
 が、その前に瀬波郵便局に立ち寄り、旅行貯金(郵便局の貯金窓口で入金をし、預金通帳に郵便局のゴム印を押してもらうこと。「郵便局めぐり」という言い方もする)をする。どうせ自転車屋の開店は10時だろうし、焦ることはないのだ。

09:29 村上駅前


 駅前まで来たとはいえ、自転車屋の当てがあるわけではない。やむを得ず私は駅前の交番に行き、そこで自転車屋を教えてもらう。警察に頼るのも何だか癪だが、他に頼るツテもない以上、致し方ない。警察官だけにさすがに無愛想だったが、とにかく自転車屋の場所を教えてもらい、そこまで自転車を走らせる。10時までまだ時間があったので、先に近くの村上小町郵便局に立ち寄る。
 そして10時が過ぎたのを見計らい、教えてもらった自転車屋に行き、修理を依頼する。チェーンが完全に伸びきっていて、それがペダルを踏み込むたびにガチガチいう原因、らしかった。

 修理に1時間程度かかるとのことだったので、思いがけずできた時間を利用し、私は「観光」をすることにした。とは言っても、あまり時間もないので、たいしたところに行けるわけでもない。適当に周辺を散策することにする。


六斎市の風景
 2と7の付く日に開設される、とのこと。偶然にも、今日は5月7日である。
 後方左手に見えている建物は村上市役所。


武家屋敷(まいづる公園にて)
 村上は内藤氏五万石の城下町でもあり、市内にはこうした武家屋敷が多く残されている。
 ちなみに武家屋敷は個人に対してではなく「役職」に対して与えられるもので、役職が変われば屋敷も出て行かなければならなかったのだとか。

武家屋敷内部

11:16 修理完了!


 見違えるように快適になった自転車に乗り、いざ、村上を後にする。予定よりも2時間以上遅れての村上出発だが、致し方ない。今日は幸い、今回の旅の中ではスケジュールに余裕がある日である。目的地の酒田までは、100kmちょっとにすぎない。こういう日に都合よくパンクしてくれたのは、むしろ運が良かったというべきだろう。

11:28 三面(みおもて)川を渡る


 鮭の遡上でも知られる川。先ほど訪れた武家屋敷にも、鮭が干してあった。
 交通量が少ないので、車道をそのまま渡ってしまう。この橋を渡ると、国道345号線はいよいよ海沿いの道になる。

11:36 岩ヶ崎


 日本海に躍り出る。

11:40 海沿いの道


「寒川(かんがわ)23km 勝木(がつぎ)29km」の表示も見える。
 今日は本当にいい天気。こんな日に海を間近に望みながら走るのは、最高に気分がいい。

11:47 間島駅


 村上の次の駅。関東甲信越から「東北」へと足を踏み入れたことを感じさせる。

11:50 特急列車と出会う


12:05 吉浦郵便局を訪問


 国道から分岐する脇道を少し進んだところにある。列車の不便な地域だけに、自転車旅行でない限り、まず訪れることのない郵便局だろう。(逆に、こういう郵便局を訪問できることが、自転車旅行をしたいと思うようになったきっかけの一つだったりもする)

12:10 越後早川駅


12:16 海岸線に沿って



粟島の島影がはっきりと見える

12:19 こんな列車も来た

(軌道検測車「East-i(イーストアイ)」)

12:27 名勝・笹川流れを望みながら・・・・・・


 景色のいいところですぐに立ち止まれるのが、自転車のいいところ。車はもとより、バイクでもこうはいくまい。

12:33 「道の駅笹川流れ」を併設した桑川駅

というより、「道の駅」に羽越本線の駅がおまけで付いてきているような感じ。

12:38 静かな漁港


12:42 落石注意!


12:54 断崖絶壁が海の間近まで迫る


12:59 こんな岩をもくり抜くとは・・・・・・。


13:08 越後寒川駅を示す案内表示。この辺りが笹川流れの北端


13:16 海に面した小駅、越後寒川駅


 近くにあった脇川郵便局も訪問。

 「笹川流れ」を過ぎてもなお、国道345号線はは海沿いを走る。そして勝木まで来ると、村上から山間部を通ってきた国道7号線に合流する。ここからは国道7号線が海沿いを走る。

13:59 新潟県側最北の駅、府屋


 いよいよ山形県が近づいてきた。


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