【東北自転車旅行】7日目 弘前⇒三沢 その1

7日目【2012年5月10日(木)】 弘前⇒三沢 約122.5km



(1) 弘前⇒青森

 天気予報を見ながら、私はひどく憂鬱な気分になっていた。
 今日の天気は、青森県西部は午後から雨。これに対して東部は午前中から雨だという。窓の外を見れば、空はどんよりと曇っている。今はまだ降ってはいないが、いつ降り出してもおかしくなさそうな、そんな空。
 今日は、弘前から県都・青森まで行き、そこからは国道4号線に入り、八戸まで行く予定である。雨の中走るのはしんどいから、今日もなるべく早めに出発して、雨が降り出す前にできるだけ距離を稼いでしまったほうがよさそうである。
 ・・・・・・と思っているのに。
 バイキング朝食付きのビジネスホテルに泊まったおかげで、朝から食えるだけ食い尽くそうと大いに意気込んでいる自分がいた。そして、のんびり朝食を摂っていたせいで、ホテルを出発したときは、時刻は既に8時30分を過ぎていた。
 
          ◆

08:44 弘前城址


 せっかく弘前まで来たのだからと、弘前城址にも立ち寄る。朝早い時間にもかかわらず年配の観光客が押し寄せ、お城の門の前で盛んに記念撮影をしている。
 時間にあまり余裕もないことだし、私は一瞥しただけで退散した。

09:05 弘前堅田郵便局
 都市部の郵便局は訪問しだすときりがないので、弘前市内の郵便局の所在については特に調べていなかった。それなのに、通り道で偶然とはいえ郵便局を見つけてしまうと、悲しいかな、ついつい訪問してしまう。

09:15 岩木山(だと思う)


 国道7号線の平川橋から撮影。どんよりと厚い雲が覆いかぶさっている。
 平川橋を渡ると、弘前市から藤崎町に入る。


藤崎町

09:19 五能線の線路


 藤崎町に入るとすぐ、陸橋で五能線の線路を越える。近くには藤崎駅があり郵便局もあるが、今日はパスする。

 国道7号線をそのまま進んでいくと常盤バイパスに入ってしまうので、途中で青森県道285号線(浪岡藤崎線)に折れる。こちらは、旧羽州街道筋に相当する。

09:28 県道285号線より八甲田山方面を望む


 辺りは一面、田んぼか畑である。
 今日は朝から、向かい風が強い。おかげで、一生懸命ペダルをこいでいるにもかかわらず、全くスピードが上がらない。天気が悪いこともあり、疲ればかりが溜まってくる。


旧羽州街道。青森まで31km

09:40 中島簡易郵便局を訪問

09:46 あれ? もう青森市?


 合併によって旧浪岡町が青森市に編入されたため、早くも「青森市内」である。
 しかし、まだ大釈迦峠も越えていないのに青森市というのは違和感を覚える。浪岡など、文化的にはむしろ弘前に近いのではないだろうか。

10:15 浪岡郵便局
 相変わらず、向かい風がビュービュー吹きつけてくる。ここから先、大釈迦峠に向けた上り坂になるというのに・・・・・・。
 強風と曇り空のせいで、周りの風景もあまり印象に残らない。だんだん、ただ自転車を走らせるだけの「作業」になってきた。

10:44 大釈迦郵便局


 峠のふもとにある郵便局。雲が途切れて日差しも差し込んできたが、強風は相変わらず。郵便局前に植えられていた赤と黄色のチューリップが、風に煽られて倒れそうだ。
 ここから先は、峠越えに向けて本格的な上り坂になる。とはいえ、大釈迦峠の標高は102mにすぎない。いままで越えてきた峠の数々を思えば、全然大したことはない、はず。

10:56 大釈迦峠越えの道


 この付近の旧街道筋は国道101号線になっている。
 そして、ちょうど峠の辺りで、国道7号線に合流する。峠の辺りに「大釈迦峠」を示す表示が何一つなかったのは、ちょっと残念。

11:04 峠を越えて


 後はもう、青森市街に向けて下るだけである。
 青森まで16km、十和田市まで87kmであることを示す案内表示が立つ。ゴールの八戸までは110km程度、時間にして7時間強、といったところか。

11:17 鶴ヶ坂駅


 再び国道7号線から離れ、旧街道筋に相当する県道(247号線)を進む。その途中にあったのが鶴ヶ坂駅。
 気のせいかもしれないが、青森の道は他の東北の県と比較しても、どことなく淋しい雰囲気が漂う。

11:36 県道の跨線橋から


11:43 津軽新城駅


 ずっと淋しい山の中の道を走ってきたが、ようやく青森の市街地に出る。新幹線が来た新青森はもう隣の駅。青森駅は2つ先だ。
 津軽新城郵便局も訪問する。

12:01 新青森駅


 かつては在来線のホームがぽつんとあるだけの無人駅だったが、新幹線の駅が建設されたことで、巨大な駅に生まれ変わった。新幹線は現在、青函トンネルを抜けて新函館駅(現在の渡島大野駅付近)まで建設工事が進められている。
 新幹線の駅ができたとはいえ、駅周辺の開発はこれから、といった風情。

12:15 青森千刈郵便局
 新青森駅前を過ぎてなおも県道を進み、再び国道7号線に合流すると、ようやく青森市の中心街らしい雰囲気になってくる。そんな場所にあった青森千刈郵便局を訪問する。
 雨の予報も出ていることだし、市中の郵便局めぐりは最小限にとどめることにする。幸いまだ雨は降り出していないが、うっかり熱中しすぎると後が大変だ。

12:21 


 青い森鉄道(旧東北本線)、奥羽本線、津軽線の線路を一挙に跨ぐ跨線橋。先の案内表示には、青森駅の文字も見える。とうとうここまで来た。
 そして、ついに・・・・・・。

12;26 青森駅前


 ♪はるばる来たぜ、青森へ~~~!!!(←何か違う)
 東京から7日間かけて700キロ以上の道のりを走破し、ついに本州最北の街にたどり着いた! この感動は、自転車旅行をしたことがある人にしかわかるまい。よくやった、いや本当によくやったと、このときばかりは飛び上がって叫びたくなるほどだった。


青森のシンボル、青森ベイブリッジ。「ラブリッジ」などという恥ずかしい二つ名もついているらしい。

 せっかくここまでたどり着いたことだし、駅の周りを少しだけ散策してみることにする。青森は北海道に行く途中に何度か立ち寄ったことはあったが、その時はいずれも、早朝か深夜だった(札幌行きの夜行急行「はまなす」で移動していたため)。昼間に青森にいるのは、考えてみると初めてだ。


「青い森鉄道」のロゴマーク。東北新幹線の青森延伸に伴い、並行在来線(東北本線)がJRから経営分離され、青森県内の旅客列車の運行は地元出資の第三セクター「青い森鉄道」が担うことになった。
 なお、線路などの施設は県が保有する「上下分離方式」と呼ばれる方法を採用している。


駅舎の雰囲気も何だか変わった。

※参考:2010年8月に撮影した青森駅駅舎。↓↓

 建物そのものは同じだが、外観をリニューアルしたようだ。


八甲田丸。
 かつて青函連絡船として就航していた八甲田丸の船内を見学できる。


三角形の建物が特徴的な「アスパム」を背景に


いつか北海道に行くぞ!!

 ・・・と、あまりはしゃぎ回っているわけにもいかない。八戸まではまだまだ遠いことだし、いい加減切り上げて先に進むことにする。が、自転車でここまでやって来た者としては、もう1か所だけ、どうしても訪れておきたい所がある。それは・・・・・・。

12:53 国道4号・国道7号分岐点


 青森県庁に隣接する「青い森公園」の前に、この標柱は立っている。決して目立つ標柱ではないが、「日本橋まで740km(国道4号) 新潟市まで473km(国道7号)」の表示が、長い長い道のりの終点であることを無言のうちに訴えかける。新幹線の開業で東京から青森までがわずか数時間で結ばれるようになったとはいえ、自転車で旅してみれば、やはり青森は、とんでもなく遠い場所なのだ。


「国道7号終点 これより国道4号」の標柱も立つ。

 東北を一周する長い旅も、いよいよ折り返し地点に入った。これから先は、国道4号線を東京に向かって南下する道のりになる。旅はまだ終わらない。


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