【東北自転車旅行】11日目 仙台⇒郡山 その1

11日目【2012年5月14日(月)】 仙台⇒郡山(丸森経由) 約136.8km



(1) 仙台⇒丸森

 実は、東北地方一周の自転車旅行を計画したのは初めてではない。
 今から約2年前、2010年の8月にも、私は自転車での東北一周を企てて旅立ったことがあった。ところが、季節はまさに夏真っ盛り。あまりの暑さに加えてパンクにも見舞われ、沼田まで着いたところで初日にしてダウンしてしまったという苦い経験がある。以来私は、夏場の自転車旅行は避けるようにしている。
 そんなわけで、今回の自転車旅行は、2年前の雪辱を晴らす旅でもある。コースもほぼ同じで、東京から三国峠を越えて新潟に抜け、東北地方を時計回りに一周するというものだ。
 ただ、実際には2箇所だけ、2年前の計画とはコースが大きく異なる部分があった。
 一つは、八戸から仙台までのルート。2年前の計画では国道4号線をひたすら南下する予定だったが、今回は三陸海岸を縦断するルートにした。
 そしてもう一つが、仙台から東京までのルートだった。2年前の計画では、国道6号線を使って福島県の浜通りを南下し、東京に向かうつもりだったのである。
 だが今回、このルートはもはや利用不可能となってしまった。言うまでもなく福島第一原発の事故の影響で、国道6号線の南相馬市原町区から広野町までの区間が、原発から半径20kmの「警戒区域」に指定され、立ち入りができなくなってしまったからだ。
 かくして、仙台―東京間を自転車で走ろうとすれば、国道4号線を走る以外の選択の余地がほとんどなくなってしまった。
 だが、選択の余地がいくら少ないとはいえ、仙台から東京までひたすら国道4号線を南下するというのでは、あまりに面白みに欠ける。そこで私は、選択の余地が少ないなりに、できるだけ面白いコースを選んでみることにした。その結果、「仙台⇒丸森⇒福島⇒郡山⇒水戸⇒東京」などというマニアックなコースになってしまったのである。

 それにしても、と思う。
 こういう言い方が不謹慎なことは承知している。でも、そうと分かっていながらも、どうしても、こう思わずにはいられなかった。

 ――私が生きている間に、再び浜通りを旅できる日は来るのだろうか?
 
          ◆

09:01 国道45号線起点


 宮城県庁や仙台市役所に程近い、勾当台(こうとうだい)公園がある交差点。ここが、三陸海岸を縦断して十和田市に達する(厳密には青森市が終点だが、十和田市―青森市間は国道4号線との「重複区間」)国道45号線の起点である。昨日まで3日間にわたってお世話になった国道45号線に敬意を表し、この場所を訪れることにした。


交差点の勾当台公園側に立つ「仙台市道路元標」

 ここは国道45号線と、奥羽山脈を横断して山形市に達する国道48号線の起点。


裏側には「一般国道四十八号起点」の文字も刻まれている

 今日はまず、ここから柴田町槻木までは国道4号線を南下する。時々郵便局が現れるが、市街地の郵便局は回りだすときりがなくなるので、今日は通過する。

09:30 長町駅付近。広い道が続く


 この近くの線路沿いの敷地には、仮設住宅が建設されていた。

09:40 仙台諏訪郵便局
 太子堂駅近くにある郵便局で、今日最初の旅行貯金をする。
 この辺りから道幅が狭くなり、一気に走りにくくなる。段差だらけの狭い歩道、路肩スペースのほとんどない車道が続く。

09:49 名取市に入る


10:05 名取郵便局を訪問

10:08 仙台バイパスに合流する交差点


 ここから先は、再び道が広くなる。
 岩沼の市街地の手前で、バイパスから旧道が分岐する。ここで旧道に入り、岩沼相の原郵便局、岩沼桑原郵便局を訪問。しかし、日本三大稲荷の一つに数えられている竹駒神社は訪れず。何やってるんだか自分・・・・・・。

10:55 吹上簡易郵便局
 旧道と国道4号線が再び合流する地点で、ちょっと横道に入った工場地帯の中に簡易郵便局がある。

11:02 柴田町に入る


 走りやすいが単調な道。

11:12 丸森方面へ向かう国道349号線が分岐する


 ここで左折。国道349号線に入る。

11:16 国道349号線


 バイパス道から、一気にのどかな道に変わる。
 ここから福島までは、阿武隈川沿いのルートを走る。阿武隈急行線の線路にほぼ並行する道だ。

 鉄道絡みの豆知識になるが、明治時代に当時の日本鉄道が東京―青森間の鉄道(のちの東北本線)を建設した際、福島―仙台間のルートとしては、阿武隈川沿いのルートも有力だった。分水嶺がないため、白石経由に比べて勾配が緩やかで済むからだ。しかし最終的に、東北本線は白石を経由することとなり(その理由について「阿武隈川の水運が廃れるとして流域住民が反対した」という見解があるが、いわゆる鉄道忌避伝説の一つにすぎないとも考えられる)、阿武隈川沿いのルートについては、戦後になって国鉄のローカル線建設が行われることになり、1968年に槻木―丸森間が「丸森線」として開業。丸森―福島間についても延伸工事が行われていたが、国鉄再建のあおりで建設は凍結され、丸森線も廃線指定を受けた。そこで地元が出資する第三セクター鉄道会社「阿武隈急行」が設立され、国鉄丸森線を引き受けると共に丸森―福島間も開業させた――というのが、阿武隈急行線の歴史である。

 私が槻木から福島まで国道349号線経由のルートを走ることにしたのは、こんな歴史を知っていたおかげでもある。かつて日本鉄道が丸森経由での鉄道建設を検討していたことからも明らかな通り、丸森経由は白石経由に比べて勾配が緩やかなことが予想される。自転車で走る以上、勾配は緩やかなほうがいい。それに阿武隈川沿いの道は、きっと景色もきれいだろう。

11:21 角田市に入る


 堤防にさえぎられて川は見えない。

11:37 角田市街に向かって


12:00 角田郵便局

 ちょうどお昼時で、正午を知らせるチャイムが町中に鳴り響いていた。


郵便局前の道。ロケットが見える

 角田には宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究施設(角田宇宙センター)があるらしい。正面に見えるロケットは、台山公園に展示されているH-Ⅱロケットの模型。


マンホールの蓋。H-Ⅱロケットが描かれている。

12:17 丸森町に入る


 道は広いとはいえないが、交通量もそこまで多くはないので走りやすい。

12:30 館山郵便局
 丸森駅に近い、国道沿いの郵便局。丸森の市街地は阿武隈川をはさんだ対岸にある。
 せっかくなので少し寄り道をして阿武隈川を渡り、市街地にある丸森郵便局も訪問した。


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