【東北自転車旅行】12日目 郡山⇒水戸

12日目【2012年5月15日(火)】 郡山⇒水戸 約136.5km 



 今日は、一日中雨だとの予報が出ていた。
 当たり前だが、雨の中わざわざ自転車を走らせるようなことはしたくない。可能であれば、雨の日は休息日と称して足を休めたいところである。
 が、今日の宿を既に予約してしまっている以上、そういうわけにもいかない。宿を事前に決めて旅をするというのは、安心な反面、臨機応変にスケジュールを変更できないという欠点がある。
 しかも、今日の目的地は水戸市だ。主に走ることになる国道118号線は山間部をうねうね進む道で、地図を見ただけでも過酷そうなルートである。距離にしても、郡山から130km以上ある。チンタラ走っていたら、下手をすれば目的地にたどり着く前に日が暮れかねない。雨の中、真っ暗な夜道を走ることがどれだけ危険か。それは数日前の三沢で、既に実証済みである。明るいうちに、何としても水戸までたどり着く必要がある。

 そのため、私は作戦を立てた。可能な限り朝早く出発するのはもちろんのこと、道中での旅行貯金も一切しない。ただひたすら、目的地まで向かって走るほかない。
 とはいえ、朝食付きの宿に停まっていたおかげで、朝早く出発と言ってもさすがに限度がある。今までは「食べ放題で英気を養う」という理由でバイキング朝食付きの宿を予約することも多かったが、出発時間に制約が加わることを考えると、やはり素泊まりの方が合理的なのかもしれない。
 
          ◆

08:33 出発(宿の前にて)


 天気予報では「午前中には降り出す」とのことだったが、朝の時点で雨は既に降っていた。せめて午前中だけでも降らないでくれ、というわずかな望みすら打ち砕かれた格好だ。仕方なく、対雨天用装備に身を包み、覚悟を決めて出発する。
 須賀川までは、昨日に引き続き県道355号線(須賀川二本松線)を走ることにした。が、結論から言うと、これは失敗だった。雨でスピードも出しにくいときは、単調でも歩道のあるバイパス道を走ったほうが安全だ。

09:09 須賀川市


 目の前の踏み切りはJR水郡線。

09:34 須賀川市街


 雲の切れ間からは明かりも差し込んでいるが・・・・・・。

09:55 国道118号線


 「石川17km 水戸127km」。時速15kmで走っても、水戸まで8時間半かかる計算だ。今日は雨も降っていることだし、日没前に着けるかは非常に微妙な情勢だ。が、とにかく前に進むしかない。
 最初は案外平坦な道だったが、予想通り、だんだん勾配がきつくなってくる。上っては下り、下りては上りの繰り返しだ。

11:21 「ようこそ花火の里 浅川町へ」


 雨で景色を楽しみ余裕もなく、ただ無心に自転車を走らせる。

11:57 棚倉町


 国道を走っていると、時折、市街地に向かう旧道が分岐していく。晴れていれば旧道を走っただろうが、今日は旧道を無視し、バイパスを進む。雨で地図も容易に取り出せない以上、道に迷う可能性は可能な限り排除したい。

13:08 矢祭町


 「合併しない宣言」や住基ネット接続拒否で、一躍全国にその名を知られることになった矢祭町。政策そのもの是非はともかく、少なくとも、矢祭の名を全国に知ってもらうことには成功したはずだ。
 とはいえ、そんな矢祭町に入ったからと言って、特に何が変わるわけでもない。雨は全く止むことなく、ただ山道が延々と続くだけだ。

13:40 「大子14km 水戸77km」


 須賀川以来久々に、距離表示が現れる。水戸まで77kmということは、須賀川からここまで50kmを走ったということ。所要時間は3時間45分。さすがに速度が遅い。しかも水戸まで、あと5時間以上はかかる。大丈夫かな・・・・・・。

13:53 矢祭山駅


 ようやく福島県側最後の駅、矢祭山にたどり着く。県境まであと一息だ。

14:02 県境


 ここから先は茨城県大子町。しかし、まだまだ今日の全行程の半分程度を走ったにすぎない。さすがにしんどい。
 県境を過ぎて少し走ったところで、福島県警のパトカーに追い越される。しかし、さすがに茨城県警の縄張りには踏み込めないのだろう。すぐに折り返し、福島県側に戻っていった。
 そしてここから先、大子町を抜けるまでの道のりが、異常に長かったのだ・・・・・・。

 大子町に入ると、国道は久慈川に寄り添いながら進んでいく。晴れていればさぞかし景色の良い区間なのかもしれないが、雨が降っていてはどうしようもない。しかも交通量がそれなりに多く、道路の起伏も激しい。自動車の邪魔にならないように歩道を走ることにしたが、歩道は途中でいきなり途切れていることも多い。
 雨の中、進めど進めど終わらない山道を走る。自転車旅行の楽しみはもはやどこにもない。ひたすら目的地に向かって走るだけの「作業」でしかなかった。

15:50 常陸大宮市


 ようやく長かった大子町を抜け、常陸大宮市に入る。が、地図を見ると、常陸大宮市の市街地はまだまだ先である。あれだけ苦労して長い時間自転車をこぎ続けて、まだこんな場所だったのか・・・・・・と思わずにはいられなかった。
 それでも、いくらか走ると山地も終わり、ようやく平地に出る。とは言っても周辺は農村地帯で、市街地には程遠い。

16:52 常陸大宮駅近く


 沿道風景が、ようやく市街地のものになってきた。
 とはいえ、市街地を抜けてしまえば周囲は再び農村の風景になる。水戸までは遠い。しかも、那珂市(「ひたちなか市」とは別物)に入ってからがまた長かった。やっとの思いで水戸市に入ったときには、時刻は既に18時を過ぎていた。でも、日没までにどうにか宿まで着けると思うとほっととした。

18:45 宿到着(偕楽園付近)
 どうにか、日が暮れるまでに宿に着くことができた。郡山からほとんど休憩も取らずにぶっ通しで走ってきたのに、時刻は19時目前。一日中雨が降っていてサイクリングを楽しむどころではなかったことを思うと、ある意味で全日程中、最も過酷な1日だった。


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