【千葉県一周自転車旅行】3日目:大原⇒銚子

3日目【2012年2月10日】 大原⇒銚子(92.34km)




大原まで
 今日は東京駅発07:18の総武快速線列車に乗るので、6時20分頃に自宅を出発する。そして池袋駅から山手線で東京駅に出て、予定していた列車に無事に乗り込む。千葉着は07:56。外房線経由の安房鴨川行きは08:18発で、少々間がある。
 外房線の列車はさすがに内房線よりも空いていて、一駅ごとに客を減らしていくうち、大網のあたりでは既に、1両に乗っているのは十数人という程度にまで空いてしまった。ボックスシートの車両を覗いて見ると、空いているボックスがあったので、そちらに移動してしばしの列車の旅を楽しむ。
 09:22、大原駅に到着。自転車の無事を確認し、旅を再開する。

               ◆

09:30 大原駅前(出発)

いすみ鉄道のレールバスを背景に
 一時は廃止も取りざたされたいすみ鉄道だが、最近は、かつて大糸北線(南小谷―糸魚川)を走っていたキハ52形を譲り受けてイベント列車として走らせるなど、観光路線として生き残りを図っているようである。

09:35 大原郵便局
 早速、本日最初となる旅行貯金をする。
 そして国道128号線に入り、銚子を目指して進路を北にとる。・・・が、ここで私を待っていたのは、吹き付ける強い向かい風だった。おかげで平坦な道にもかかわらず、ほとんどスピードが出せない。おまけに天気は曇りがちで、気分が沈んでくる。

09:55 江東橋


10:10 「九十九里ビーチライン」分岐点


 強い向かい風に苛立ちながら自転車を走らせていると、ようやく前方に、県道30号線の分岐を示す案内表示が現れる。九十九里浜に沿って旭市の飯岡まで達する道路で、「九十九里ビーチライン」の愛称が付けられている。今日はこれからずっと、この道をひた走ることになる。



 県道30号線にほぼ並行して、「九十九里一宮大原自転車道」が設けられている。せっかくなので、こちらの自転車道を走ってみる。・・・が、「ビーチライン」とは名ばかりで、道路から海はほとんど見えない。しかも、相変わらずの強い向かい風と曇り空、そして膝痛もあいまって、いったい何の因果でこんな場所を自転車で走っているんだ、という気分になってくる。

 結局、途中で自転車道から離れ、県道を走ることにした。県道沿いに郵便局があることを期待してのことだが、郵便局にすら全く出会わない。風景も、別に面白くもない。農村地帯の田舎道がどこまでも続くだけだ。

11:40 ここから九十九里町(大原から30.26km)


 かつて東金駅から九十九里町の上総片貝駅まで、「九十九里鉄道」という鉄道が走っていた。運が良ければ廃線跡に遭遇できるかもしれない、と思っていたが、全くの無駄骨だった。事前の下調べもなしに廃線跡を探すなど、無謀もいいところである。
 吹き付ける向かい風、ひたすら単調な道、そして疲労も重なり、段々自転車を漕ぐのが嫌になってきた。

12:15 鳴浜郵便局(大原から37.56km)
 運良く県道の左手に郵便局があったので、ようやく今日2局目となる旅行貯金をする。窓口のお姉様に「自転車で回られているんですか、すごいですね」と声をかけられ、少しだけ疲れが和らぐ。
 ちなみに、郵便局の所在地は山武(さんむ)市。

12:35 山武市蓮沼口(大原から43.62km)


 「匝瑳17km 銚子36km」の表示が掲げられている。銚子まであと40km弱に過ぎないことに、少々驚く。実際には、外川や犬吠埼を回ってから銚子入りする予定なので、もう少し長い距離を走ることになるはずだが・・・。
 ここから先、横芝光町、匝瑳市と、合併によってできた(なじみのない)名前の自治体を通過する。何がどう変わるということもない。「ビーチライン」とは名ばかりの農村の単調な田舎道は相変わらずである。
 余談だが、合併で匝瑳市に編入された町のひとつに「八日市場町」があるが、私は初めてヨウカイチバという名前を聞いたとき、八日市場と変換できずに「妖怪千葉」だと思ってしまった。

13:30 匝瑳市から旭市へ(大原から57.49km)


13:40 飯岡九十九里自転車道へ


 単調な県道を走っていたところで、右折すると自転車道がある旨の案内表示が現れた。このまま県道を走っていても仕方ないし、思い切って自転車道を走ってみることにした。この自転車道は海沿いを走る、本当に眺めのいい快適な道だった。おかげで、ようやく鬱々した気分も晴れ、いつもの調子が戻ってくる。



 ・・・と、何も知らなければ「いい気持ちだなー」で終わってしまったところだろうが、この辺りから旭市北部の飯岡地区にかけては、東日本大震災の津波被害を受けた地域でもある。さすがに瓦礫は撤去されていたが、自転車道も所々で補修工事かなされている最中だった。また、かつては家屋が建っていたと思われる更地も目に付き、津波によって被災したことを無言のうちに物語っていた。

 飯岡の市街地を抜けると、銚子に向かう国道126号線に合流する。そして、ややきつめの上り坂が現れる。坂を上りきると下り坂になるが、またすぐ上り坂になり、そしてまた上り坂・・・を繰り返す。風力発電の風車が目に入る。

14:55 銚子小浜簡易郵便局(大原から75.15km)
 久々に郵便局を見つけたので、立ち寄ることにした。が、郵便局は道路の右側で、しかも車がひっきりなしにやってくるため、道路を横断するのに非常に難儀した。

 そして、郵便局を後にして国道126号線を再び銚子方面に少し走り、県道286号線(愛宕山公園線)が分岐する交差点で右折し、県道に入る。犬吠崎に向かうならば、この道を通るのが最短経路だ。
 県道286号線はかつては有料道路だったらしく、本当にこの道を自転車で通っていいものか、一抹の不安はあった。しかし、特に自転車(軽車両)進入禁止の標識もなかった(と思う)ので、このまま先に進む。さすがに有料道路として建設されただけあって、直線状の道がどこまでも続く。アップダウンの繰り返しになるので上り坂はきついが、その分、下り坂は爽快である。しかも、時折ちらりと見える海の景色は、本当に綺麗だ。この道は「銚子ドーバーライン」という愛称が付けられているが、その名は、「東洋のドーバー」と呼ばれる屏風ヶ浦に由来するという。
 この銚子ドーバーラインをそのまま直進すれば犬吠崎にたどり着けるが、私は途中のインターチェンジで一般道に降り、まずは外川を目指す。外川郵便局や銚子電鉄の外川駅を訪問したかったからだ。

15:40 外川駅


 若干道に迷ってしまったが、どうにか外川駅に着く。駅構内には、元伊予鉄道800系の電車(かつての京王2010系。現、銚電2000形)が停まっていた。その隣の留置線には、既に引退して久しいデハ800形801号電車の姿もあった。

15:45 外川郵便局(大原から84.66km)
 この郵便局では2種類の「宝の局名印」を用意していたので、両方とも押してもらう。
 また、この郵便局では、A4大のオリジナルカレンダーを貰うことができた。外川駅前に赤い円筒形のポストを設置したのを記念して、カレンダーを作ったのだという。せっかくだから、自宅の冷蔵庫にでも貼っておこう。
 外川郵便局を後にして犬吠埼へ向かう前に、もう一度外川駅前に立ち寄ってみる。なるほど、駅前に色鮮やかな赤ポストが立っている。郵便局に立ち寄らなければ、特に気に留めることもなく通り過ぎてしまうところだった。そこに確かに存在しているにもかかわらず「見えていない」ものが、世の中にはけっこうある。


15:55 犬吠駅前


 周りの風景のなかでひときわ異彩を放つ、ポルトガル風の駅舎が印象的だ。
 この駅では、銚子電鉄の経営危機を救ったという「ぬれ煎餅」を販売している。私も過去に一度食べてみたことがあるが、何ともいえない独特の食感だった。

16:00 犬吠埼(大原から86.58km)
※「崎」ではなく「埼」が正しいらしい。


 千葉県最東端、そして関東最東端の地となる犬吠埼にも、無事にたどり着くことができた。犬吠埼灯台の見学時間はちょうど終わってしまったが、せっかくなので灯台の前で記念撮影をする。黄昏時の海を眺めながら、今日一日の行程ももうすぐ終わりだなと思う。なぜだか寂しさのようなものがこみ上げてきた。



16:30 銚子駅前(大原から92.34km)


 犬吠埼からは県道244号線で近道をし、16時半には銚子駅前にたどり着いた。まだ暗くなるまで多少時間があるが、1時間程度走っても中途半端なところまでしか行けないだろうし、成田線のダイヤもなかなか不便なので、今日はここで打ち止めにする。銚子駅の横手にも、しっかり無料の駐輪場が用意されていた。

               ◆

 銚子駅17:34発の千葉行きの列車に乗り、今日も一旦自宅に帰る。千葉到着は19:28、19:36発の総武快速線に乗り換え、東京駅到着は20:17。自宅到着は21時半近くで、いくらコスト削減のためとはいえ、一旦自宅に帰るのもさすがにバカバカしい気がしてきた。


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