【東海北陸自転車旅行】10日目 上越(直江津)⇒松本 その1

10日目【2011年6月3日(金)】 直江津⇒松本 153.44km



(1) 直江津⇒長野

08:22 出発
 今回の旅の行程中で最も完走に不安があったのが、今日の直江津から松本まで走る行程である。距離が150km以上もある上、ルートは山また山である。しかし長野で打ち止めにしてしまうと距離が短すぎるし、長野と松本の間には宿泊に適した都市もない。長野から国道18号線で上田方面に向かうという手もあるが、それでは長野から先が、昨年(2010年)の新潟・長野自転車旅行の行程と全く同じになってしまう。それでは、いくら何でも面白くない。
 結局、距離は長くとも、松本まで行く以外に方法はないのだった。
 
 まずは県道579号線を新井(妙高市)方面に向かう。国道18号線の旧道に相当する道だ。しばらく走ると、高田の市街地に入る。

 上越市は1971年に、当時の高田市と直江津市が合併してできた市である。その際、新市名を高田と直江津のどちらにしても軋轢が生じると考えたのだろう、新潟県西部一帯を指す地域名である「上越」の名を市名に用いた。
 ところが、この「上越市」という名称は、後に思わぬ禍根を残すことになった。
 北陸新幹線の開業に伴い上越市内に駅が1ヶ所設けられることが決まると、その名称をめぐり、「上越駅」はふさわしくないのではないかという問題が発生したのだ。

 新潟県民以外にとっては「上越」「中越」「下越」という地域区分は必ずしも知られているとは言えず(「中越」は地震で有名になってしまったが)、「上越」という名称からはむしろ「上越新幹線」を連想するケースが多い。上越新幹線の駅でもないのに「上越駅」を名乗るのは混乱を招く――それが、「上越駅」反対派の主張だった。
 結局、上越市内に設けられる駅の名称については、一般公募が行われた。が、いざ蓋を開けてみれば、駅名案として最も多かったのは「上越駅」で、全体の12%を占めていたという。しかも、60代以上では「頸城野駅」が1位だったのに対し、50代以下では「上越駅」が1位という結果が出たのだ。生まれたときから「上越市」で生活してきた世代ほど、「上越駅」という名称に対して抵抗がないことが窺える。
 とはいえ、新幹線の利用客は上越市民だけではない。「上越新幹線」という名称が東京と新潟を結ぶ新幹線の名称として完全に定着してしまっていることを考えると、いくら上越市に設けられる駅とはいえ安易に「上越駅」にしてしまうのは、やはり混乱を招くように思われる。関係機関が今後、駅名についてどのような判断をなすかが注目される。

09:08 脇野田駅前


 その北陸新幹線の「上越駅(仮称)」が設けられるのが、現在の脇野田駅である。新幹線の建設工事は着々と進んでいて、今は高田市街の南の外れにある小駅も、いつかは大きな駅に生まれ変わってしまうのだろう。もっともその時には、在来線はJRから経営分離されて地元が運行することになる。新幹線は地元に利益をもたらす存在なのだろうか、それとも負担を負わせる存在なのだろうか。しかしいずれにせよ、新潟県には「建設する」以外の選択肢は残されていない。富山県や石川県が、新幹線を熱烈に求めているからだ。


建設が進む北陸新幹線

09:19 妙高市


 脇野田駅を過ぎてしばらく走ると、妙高市に入る。この辺りはかつて新井市と呼ばれていたが、妙高高原町、妙高村と合併して「妙高市」になった。

09:49 新井市街


 この付近は国道292号線。
 だんだん上り勾配がきつくなってきた。

10:11 二本木駅付近(県道284号線)



二本木駅

 スイッチバックの駅としても知られる。

10:30 国道18号線に合流する


10:35 「妙高高原11km 信濃町20km 長野25km」


 国道に入って道は広くなったが、ダラダラとした上り勾配がどこまでも続き、全くスピードが上がらない。

10:51 沿道の風景


11:41 標高500m


 進めども進めども上り坂が終わらない・・・・・・。

11:52 毛祝坂トンネル(妙高高原付近)


 ようやく長野県との県境近くまでやって来た。

12:12 信越大橋


 新潟県を抜け、長野県信濃町に入る。


眼下に信越本線の線路が見える

 私は県境を越えて、さあやっと下り坂だ、とばかり思っていた。しかし長野県に入っても、上り坂は途切れることなくどこまでも続く。坂の途中で疲れて足を止め、ふと後ろを振り返れば、そこには憎たらしいほどに綺麗な景色が広がっている。この道を下ったとしたら、さぞかし爽快なのだろう。


直江津方面を振り返る

12:31 野尻宿


 ナウマン像の化石発掘で知られる野尻湖まで、ちょっと寄り道をする。

 野尻湖を過ぎても、相変わらず上り坂は続く。そして、上信越道信濃町インターへの道が分岐する交差点を過ぎると、長かった上り坂がようやく終わり、道は一気に急な下り坂へと変わる。下り坂はさすがに爽快で、今までの鈍足ぶりがウソのように、どんどんスピードが上がっていく。

13:00 信濃町郵便局
 東京の「信濃町」とは全く関係のない、山間ののどかな町である。

 古間交差点の辺りで下り坂は終わり、そこからは再び上り坂になる。

13:22 飯綱町に入る


「ここは標高667m」の文字も見える。

 飯綱町に入ると、道は再び下り坂になる。そして長野盆地まで、ほとんどペダルを踏むことなく一気に駆け下りていく。しかし、連日の長距離走行で疲労が溜まってきたのか、この辺りから眠気を覚え始める。自転車に乗っていて眠くなるなんて初めてだ。しかし、うっかり寝てしまったら最後、待っているのは大事故だけである。私は首をぶんぶんと振り、気合いで眠気を吹き飛ばす。

 下り坂を下りきったところが浅野交差点で、飯山方面からやって来た国道117号線が合流してくる。ここから長野市街までは、1年前に新潟・長野自転車旅行でも走った道だ。交通量の多いバイパス道で、単調なのも相変わらず。

14:56 長野駅前


 押し寄せる眠気と疲労をこらえつつ、ようやく長野駅前までたどり着く。しかし、ここから松本まではまだ75kmもある。時速15kmでぶっ通しで走っても、所要時間は5時間。松本到着は20時になってしまう。最悪でも、日が暮れる前に山道は抜けてしまいたい。
 時間もないので、休憩もほとんど取らず、松本に向けて出発する。



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