【日光(栃木・足尾)自転車旅行】1日目 池袋⇒今市 その2

(2) 栃木⇒今市

「んー、見た目が重要なんだろうけどさ、
 青色のチョコバナナって日光の手前だよねー」


          ◆

12:30 栃木駅構内


 「ほしのの。」のエンディングロールで一瞬だけ、榛奈が栃木に帰ってくるシーンが現れる。そのシーンの背景は、たぶんこの場所のはず・・・。
 
12:37 栃木市街を走る


 電柱がない上に建物も低層のものが多いから、空がすっきりとしていて広く感じられる。

 栃木は「蔵の街」として知られるが、その他にも歴史を感じさせる建造物が多く残されている。明治時代の初期には、一時期、栃木県庁が栃木市に置かれたこともあった(というよりも、栃木に県庁が置かれたから「栃木県」なのである)。そうした歴史ゆえなのだろう、大通り沿いにも明治~大正期のものと思われる建築物が残る。それが現代の建物とうまく調和して、独特の趣きある町並みを形成している。

12:44 栃木室町郵便局


 「室町山車 桃太郎」と記され、桃のイラストが描かれた「宝の局名印」が押される。

 ここからちょっとだけ寄り道し、巴波川(うずまがわ)沿いまで足を伸ばす。

12:49 巴波川沿いの蔵造りの建物


 塚田歴史伝説館として公開されており、栃木市を代表する景観として知られている。奥の方に架かる橋は「幸来橋」と呼ばれている。


(おまけ)マンホールの蓋にも蔵が描かれている

13:03 栃木蔵の街郵便局


 周辺の景観に合わせ、郵便局も蔵の形をしている。蔵のイラストが描かれた「宝の局名印」が用意されている。

 時刻が13時を過ぎたので、そろそろ気合いを入れて今市方面を目指すことにする。が、その前に日焼け止めクリームを塗りなおす。今までの行程で砂埃を浴びてきたのか、顔が妙にザラザラしていたのが気になった。

13:25 「都賀4km 鹿沼19km」


 市街地を抜けてしまえば、ただただ変化に乏しい郊外の道がどこまでも続く。

 栃木から先は今市まで、日光例幣使街道と呼ばれる道を進む。日光東照宮へ参向する朝廷の勅使(例幣使)が通った道であることから、この名が付けられたとのこと。

13:35 合戦場(かっせんば)郵便局


 何とも凄い地名であるが、戦国時代の1523(大永3)年、皆川宗成がこの地に陣を構えて宇都宮忠綱と合戦したことに由来する、とのこと。「合戦場」がそのまま地名になってしまうあたり、よほど激しい戦闘が行われたのだろうかと考えてしまう。

13:51 家中郵便局


 例幣使街道からちょっと脇道に入ったところに郵便局がある。栃木名産「イチゴ」の絵が描かれたスタンプが押される。

14:07 東武金崎駅付近


14:17 小倉橋


 思川(おもいがわ)を渡り、鹿沼市に入る。合併によりずいぶん市域が広くなった栃木市とも、ようやくお別れである。
 もっとも沿道風景は、鹿沼市に入ったからといって特に何かが変わるわけでもない。次第に山が近づいてきたほかは、かわりばえのしない田舎道が続く。

14:29 楡木


 「鹿沼市街7km 日光27km」の案内表示が現れる。今市から日光までは7km程度だから、ここから今市まではあと20km程度か、案外近いな・・・などと早合点しかけるが、そうではない。ここでいう「日光」とは日光市役所の置かれた今市地区のことを指すのであり、実際には、今市まであと27kmあるという意味なのだ。
 だが、「日光」といえば日光地区(日光駅周辺)を指すというのが一般人の理解だと考えられる。にもかかわらず、市役所が今市地区に置かれていることをもって今市までの距離を「日光」までの距離として表示するのは、誤解を招くような気がする。

14:56 樅山(もみやま)


 その「日光」(=今市)までの距離が、少しだけ縮まる。とはいえ、あと22km。ここから先は急勾配の道も控えているから、あと2時間はかかるとみるべきだろう。とはいえ、目標の17時頃には今市にたどり着けそうだ。

15:04 新鹿沼駅前


 駅前にあった郵便局は「鹿沼鳥居跡郵便局」という名だった。

15:19 鹿沼郵便局


 次第に陽が西に傾き、空がオレンジ色に染まってきた。

15:23 「日光」まであと20km


 そして、鹿沼の市街地を抜けると、ずっと続いてきた平坦な道は終わりを告げ、上り勾配が連続する道に変わる。

15:31 杉並木


 杉並木の道に入るとともに、道幅が狭くなる。路肩スペースは全くない上、歩道もない。おまけに車道は大型車がひっきりなしに走り抜ける。足の遅い自転車にとっては過酷な道だ。
 おそらく、往時の街道としては十分すぎるくらいの道幅だったのだろうが、それをそのまま幹線道路に転用した結果、クルマ時代の現代においてはむしろ狭すぎる厄介な道になってしまった。

15:48 日光市


 杉並木の道がどこまでも続く。交通量も相変わらずで、一気に疲労が蓄積してくる。

 しばらく走ると、鬱蒼とした森の中、唐突にJR日光線の文挟(ふばさみ)駅が現れる。時刻は16時直前。事前調査では文挟駅付近に郵便局があるはずだったが、結局見つけることができないまま、貯金窓口が閉まる16時を過ぎてしまった。

16:18 板橋交差点付近


 ようやく道が広くなり、勾配も緩やかになる。今市まではあと7kmだ。
 板橋交差点では、バイパス道が分岐する。大型車がバイパスに流れてくれたのだろう、ここから先は道が狭いながら交通量も減り、格段に走りやすくなった。ただし上り勾配は相変わらずである。日没が迫って辺りが薄暗くなり、次第に心細さが増してくる。朝早く出発して良かった。こんな道を暗くなってから走るなど、御免蒙りたい。

16:22 杉並木の道が続く


 これだけ大量の杉が並んでいるということは、春先はさぞかし・・・。

16:50 JR日光線踏切


 薄暗い道を走り続けること30分、ようやく前方にJR日光線の踏切が現れる。ここまで来れば、今市市街は間近だ。

16:57 今市市街


 杉並木の道を抜けると、唐突に市街地が現れる。日が暮れるまでに今日のゴールまでたどり着けたことで、ホッと胸を撫で下ろす。

17:02 下今市駅前


 到着。

          ◆

 今日は今市に自転車を置き、下今市駅17:59発の区間快速・浅草行きで一旦帰宅する。日光の手間で打ち止めというイマイチな行程になってしまったが、「自転車を現地に置いて一旦帰宅する」ことにしている以上、致し方ない。最初立てた計画では今日中に日光まで走るつもりだったが、事前調査では日光駅周辺に駐輪場が全く見つからなかったのだ。他方、今市地区ならばどうやら市営駐輪場があるようだった。「ようだった」というのは、日光市役所のホームページには駐輪場の存在が明記されていなかったからで、辛うじて「日光市自転車駐車場条例」第2条に市営駐輪場の一覧を見つけたにすぎなかった。(逆にこの条例から、日光駅周辺には駐輪場が全く存在しないことも明らかになった)
 そして、その「日光市自転車駐車場条例」第2条によれば、東武下今市駅前に無料の駐輪場、JR今市駅前には有料の駐輪場がある、ようだった。そこで私はまず、下今市駅周辺で無料の駐輪場を探してみることにした。
 が、全く見つからない。やむを得ず私は1kmほど離れた今市駅前の有料駐輪場に向かい、そこに自転車を停めることにした。翌朝まで駐輪するので、費用は200円。でも、ちゃんと管理人のいる駐輪場に停めたほうが安心なのは間違いない。

 ともあれ、自転車を駐輪場に置いて一安心し、下今市駅前に戻る。そして改めて無料の駐輪場を探してみると、あった・・・。
 それは駅左手(日光寄り)の目立たない場所に、まるで見つけてくれるなと言わんばかりに息を潜めて存在していた。

          *

和泉 榛奈
「んー、見た目が重要なんだろうけどさ、
 青色のチョコバナナって日光の手前だよねー」
川島 結城
「日光の手前?」
和泉 榛奈
「イマイチー!」
川島 結城
「……はるねぇ。それ、栃木県民にしか通じないネタだから」



「ほしのの。」第二話よりスクリーンショット

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